セノーテ

過去の上映作品
[上映日程]11/28~12/6(休映:11/30)*全日程英語字幕付の上映となります

“ 泉は天上の世界とつながっている ”

メキシコの泉(セノーテ)をめぐる神秘の旅。
キャメラは浮遊する。
失われた光と記憶を呼び戻すために。

[解説]
メキシコ、ユカタン半島北部に点在する、セノーテと呼ばれる洞窟内の泉。セノーテはかつてマヤ文明の時代、唯一の水源であり雨乞いの儀式のために生け贄が捧げられた場所でもあった。現在もマヤにルーツを持つ人々がこの泉の近辺に暮らしている。現世と黄泉の世界を結ぶと信じられていたセノーテをめぐって交錯する、人々の過去と現在の記憶。そこに流れるのは「精霊の声」、「マヤ演劇のセリフテキスト」など、マヤの人たちによって伝えられてきた言葉の数々。カメラは水中と地上を浮遊し、光と闇の魅惑の映像に遠い記憶がこだまする。

小田監督はいまもこの地に住む人々にも取材し、集団的記憶や原風景を映像として立ち上げようと試みた。小田監督はセノーテの水中撮影のため、ダイビングを学んで8mmフィルムカメラ、iphoneなどを駆使し、これまで誰も見たことのない世界を映しとった。『サタンタンゴ』『ニーチェの馬』で知られる映画作家タル・ベーラが後進の育成のために設立した映画学校【film.factory】で3年間学んだ後、卒業制作として作られた前作『鉱 ARAGANE』(2015年)。ボスニア・ヘルツェゴビナのブレザ炭鉱に赴き、坑夫たちを密着取材して、暗闇の中で行われる過酷な労働とその環境を、静謐な映像で記録し注目を集めた小田香待望の新作がいま、姿を現す。また、音楽家の坂本龍一氏と映画監督の黒沢清氏が審査し、世界に羽ばたく若い才能のために2020年に設立された大島渚賞では、その才能が認められ第1回目の受賞という快挙となった。

第1回 大島渚賞受賞
『セノーテ』
[2019年/メキシコ=日本/マヤ語・スペイン語/75分]
監督・撮影・編集:小田香
企画:愛知芸術文化センター、シネ・ヴェンダバル、フィールドレイン
制作:愛知美術館
エグゼクティブ・プロデューサー:越後谷卓司
プロデューサー:マルタ・エルナイズ・ピダル、ホルヘ・ボラド、小田香
現場録音:アウグスト・カスティーリョ・アンコナ
整音:長崎隼人
現地オーガナイザー:マルタ・エルナイズ・ピダル
声の出演:アラセリ・デル・ロサリオ・チュリム・トゥム、フォアン・デ・ラ・ロサ・ミンバイ
配給:スリーピン
原題:TS’ONOT
英題:CENOTE
(C)Oda Kaori

◎公式サイト:aragane-film.info/cenote

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