花のあとさき ムツばあさんの歩いた道

過去の上映作品
[上映日程]9/19~10/2(休映:9/24、28)

“ 花を咲かせて ふるさとを 山に還したい ”

埼玉県秩父市吉田太田部楢尾。山あいの段々畑に花を植え続けた夫婦と小さな村の物語──
18年にわたりNHKが記録したドキュメンタリー、待望の映画化

[作品概要]
秩父の山深い村に暮らす小林ムツさんは、平成に入った頃から、夫の公一さんとともに、丹精込めた段々畑をひとつまたひとつと閉じそこに花を植えてきました。その数、1万本以上。ムツさんは言います。「長い間お世話になった畑が荒れ果てていくのは申し訳ない。せめて花を咲かせて山に還したい・・・」。それはまるでふるさとに花を手向け、終わり支度をしているかのようでした。二人が心がけていたのは、いつか誰も世話をする人がいなくなっても咲く、丈夫な花を育てること。人も花も、老いて枯れる時が来ても、いのちが次に引き継がれるように・・。暮らす人が年々いなくなる小さな村は、春、色とりどりの花に包まれるようになりました。福寿草に始まって、レンギョウ、ハナモモ、ヤマツツジ。潤いの雨を受けてアジサイが咲き、秋は、苗木の時から夫婦で育てたモミジが彩ります。「いつか人が山に戻ってきたとき、花が咲いていたらどんなにうれしかろう。」ムツさんの歩いた道を、美しい山里の四季とともにたどります。監督・撮影は、ムツさんに惹かれて18年に渡り取材を続けたNHKカメラマン・百崎満晴。プロデューサーは「新日本風土記」で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した伊藤純。語りは「NHKスペシャル」などのナレーションで放送文化基金賞を受賞した長谷川勝彦。平成14年から放送されて大反響を呼んだ7本のドキュメンタリーシリーズを集大成し、映画のために書きおろされたオリジナル楽曲と未公開シーンを加えてお届けします。

「涙があふれて、私はゲクゲク泣き続けました。丸顔のあどけない顔つきが年と共に美しくいきいきとしてきたのは、彼女の暮しが、花のいのちと共にあったからでしょう。」瀬戸内寂聴(作家・僧侶)

『花のあとさき ムツばあさんの歩いた道』
[2020年/日本/16:9/カラー/112分]
語り:長谷川勝彦
監督・撮影:百崎満晴
プロデューサー:伊藤純
出演:小林ムツ、小林公一、他
配給:NHKエンタープライズ、新日本映画社
©NHK

◎公式サイト:hana-ato.jp

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