フレデリック・ワイズマン傑作選

過去の上映作品
[上映日程]10/25~11/7(休映:10/28、11/5)

ドキュメンタリー界の巨匠フレデリック・ワイズマン監督の最新作『至福のレストラン/三つ星トロワグロ』の公開を記念し、2011年以降にワイズマン監督が製作された作品群の中から6作品を日替わりで特集上映致します。

[上映時間]

上映作品

『クレイジーホース・パリ 夜の宝石たち』
[2011年/フランス・アメリカ/フランス語/16:9/134分]R15+
監督・音響・編集:フレデリック・ワイズマン 原題:Crazy Horse 配給:ショウゲート ©2011 IDÉALE AUDIENCE ZIPPORAH FILMS, INC.TOUS DROITS RÉSERVÉS ALL RIGHTS RESERVED

デビュー作「チチカット・フォーリーズ」(1967)以降、現代社会のさまざまな場所や問題を切り取ってきた米ドキュメンタリー界の巨匠フレデリック・ワイズマンが、世界的にも有名な仏パリの老舗ナイトクラブ「クレイジーホース」にカメラを向けたドキュメンタリー。幻想的できらびやかなショーの模様から、そこで働く女性ダンサーたちの姿、スタッフや舞台裏、オーディションの風景なども収められている。本編の最後には、著名振付師フィリップ・ドゥワレによる最新ショー「DESIR」も披露。

『ナショナル・ギャラリー 英国の至宝』
[2014年/アメリカ・フランス/英語/アメリカンビスタ/181分]G
監督・編集・録音:フレデリック・ワイズマン 原題:National Gallery 配給:セテラ・インターナショナル © 2014 Gallery Film LLC and Ideale Audience. All Rights Reserved.

ロンドンのトラファルガー広場にある世界最高峰の美術館ナショナル・ギャラリーの秘密に迫った一作。ダ・ビンチ、モネ、ゴッホ、ミケランジェロなど西洋美術屈指の名作がそろう同美術館で、3カ月にわたって取材を敢行。英国ロイヤルバレエ団と絵画のコラボレーションや、専門家による工夫を凝らしたギャラリートーク、斬新なアイデアに満ちたワークショップなど、来館者の知的好奇心を満たす様々なプログラムをはじめ、美術品を展示するまでの過程や高度な技術を駆使した修復作業、X線分析によって名画の下から別の絵が浮かびあがってくる様子など舞台裏も映し出し、同美術館が190年以上にわたって人々から愛され続ける理由を紐解いていく。

『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』
[2015年/アメリカ・フランス/ビスタ/189分]
監督・録音・編集・製作:フレデリック・ワイズマン 原題:In Jackson Heights 配給:ムヴィオラ © 2015 Moulins Films LLC All Rights Reserved

世界中からの移民とその子孫が暮らし、167の言語が飛び交うジャクソンハイツ。ワイズマンの視線はあらゆる場所、人に向けられる。教会、モスク、シナゴーグ…セクシャル・マイノリティ、不法滞在者、商店主、そして再開発の波に飲みこまれかける街を守ろうと闘う人々…。後期の傑作と名高い一作。
*2024年日本最終上映作品

『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』
[2017年/アメリカ/英語/ビスタ/205分]
監督・製作・編集・音響:フレデリック・ワイズマン 原題:Ex Libris – The New York Public Library 配給ムヴィオラ © 2017 EX LIBRIS Films LLC – All Rights Reserved

世界で最も有名な図書館のひとつを記録した大ヒットドキュメンタリー。本を探すだけではなく、多種多様なサービスや機会を提供するこの図書館を「政治情勢がどうであれ、この図書館は今なお、社会的包摂、民主主義、表現の自由のひとつの理想形であり続けている」とワイズマンは語る。

『インディアナ州モンロヴィア』
[2018年/アメリカ/英語/ビスタ/143分]
監督・編集・録音:フレデリック・ワイズマン 原題:Monrovia, Indiana 配給:Zipporah Films 作品提供:山形国際ドキュメンタリー映画祭

ドナルド・トランプが勝利した2016年アメリカ大統領選の結果を受け、ワイズマンは、保守的な共和党主義者が多いことで知られる中西部インディアナ州の小さな農村モンロヴィアを映画にする。農場、高校、教会、銃砲店など様々な場所や活動を撮影し、 “善きアメリカ人”が暮らす町の実像を記録する。
*劇場未公開作品

『ボストン市庁舎』
[2020年/アメリカ/英語/1.78:1/274分]G
監督・製作・編集・録音:フレデリック・ワイズマン 原題:City Hall 配給:ムヴィオラ © 2020 Puritan Films, LLC – All Rights Reserved

多様な人種と文化が共存する大都市ボストンの市庁舎。そこでは、警察、消防、保健衛生、高齢者支援、ホームレスの人々の支援、同性婚の承認など数百種類ものサービスを提供している。トランプ時代のアメリカで、市民のための市役所であろうと奮闘するマーティ・ウォルシュ市長の姿が印象に残る。

監督・編集・録音:フレデリック・ワイズマン Frederick Wiseman

アメリカ合衆国ボストン生まれ。’54年イェール大学大学院卒業後、弁護士として活動し、その後軍隊に入る。除隊後、弁護士業の傍ら大学で教鞭をとるようになる。’63年にシャーリー・クラーク監督作品『クール・ワールド』をプロデュースし、映画製作の道に足を踏み入れる。’67年、ドキュメンタリー映画『チチカット・フォーリーズ』で初監督。これまでに44本のドキュメンタリー映画を制作、現代社会をモザイクのように描く。’71年、現在も活動の拠点とする自身のプロダクション「ジポラフィルム」を設立。2000年に『最後の手紙』、’22年に『カップル』という2本の劇映画を監督。アメリカのエミー賞4回、マッカーサー・フェロー賞、グッゲンハイム賞など数々の賞を受賞。’14年にはその功績が称えられ、第71回ヴェネチア国際映画祭で栄誉金獅子賞を受賞、’16年にはアカデミー賞®名誉賞を、そして’21年にはカンヌ国際映画祭ゴールデン・コーチを受賞している。

最新作

至福のレストラン/三つ星トロワグロ【11/8~】*特別興行作品

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