書かれた顔 4Kレストア版 過去の上映作品 [上映日程]12/2~8(休映:12/4) これは世紀末の黄昏が生み出した、酔狂な遊びか、夢なのか———伝説の映画監督ダニエル・シュミットが日本で描き出した、夢幻の美。坂東玉三郎という唯一無二の存在に魅せられた、“黄昏の夢、あるいは夢の黄昏”——— [INTRODUCTION] 未知の映画作家が次々と日本へ紹介され、ミニシアター・ブームが巻き起こった1980年代。蓮實重彦ら日本の映画人によって“発見”されたダニエル・シュミットは、退廃的な映像美で世界中に熱狂的なファンを生んだ。子供のような心を持ち、芸術への造詣が深くオペラ演出家としても知られたシュミットと、日本の文化人・映画人との深い親交から生まれた『書かれた顔』。 出演は、当代きっての歌舞伎役者で誰もが知る女形のスター坂東玉三郎、女優の杉村春子、日本舞踊家の武原はん、舞踏家の大野一雄、日本最高齢の芸者・蔦清小松朝じ。世紀末日本の黄昏に消えゆくレジェンドたちが見せた一瞬の煌めきが、映し出されていく。 美しく濃厚な幻想をスクリーンに現出させたシュミットの異色の傑作が、28年の時を経て4Kレストア版で再びスクリーンに蘇る。 虚構と現実をないまぜにした幻想的な作品を得意とするシュミットは、女形という特異な存在を通して、ジェンダー、生と死、そしてフィクションとドキュメンタリーの境界線上に、虚構としての日本の伝統的女性像を浮かびあがらせる。 「鷺娘」「大蛇」「積恋雪関扉」を演じる玉三郎の美しい舞台映像はもちろんのこと、撮影後ほどなくしてこの世を去った杉村、武原の語りや、大野の荘厳な舞踏など、彼らの“最後の姿”は今や貴重な記録となった。 撮影はゴダール、ロメール、オリヴェイラらの作品も手掛けてきた名手レナート・ベルタ。盟友シュミットと生み出した夢幻の映像美は、今なお多くの作家に刺激を与え続けている。また本作に挿入されるフィクションパート「黄昏芸者情話(トワイライト・ゲイシャ・ストーリー)」では青山真治が助監督を務めた。 『書かれた顔 4Kレストア版』 [1995年/日本・スイス/ヴィスタ・サイズ/94分] 監督:ダニエル・シュミット 撮影:レナート・ベルタ 出演:坂東玉三郎、武原はん、杉村春子、大野一雄、蔦清小松朝じ、坂東弥十郎、宍戸開、永澤俊矢 製作:ユーロスペース、T&Cフィルム プロデューサー:堀越謙三、マルセル・ホーン 配給:ユーロスペース © 2023 映画『書かれた顔 4Kレストア版』 [上映時間] [公式サイト] kakaretakao.com Tweet Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it 過去の上映作品 オマージュ *4月のPICK UP MOVIE REVOLUTION+1 ピックアップ記事 現在上映中の作品 チネチッタで会いましょう【12/20~30】 現在上映中の作品 現在上映中の作品 山逢いのホテルで【12/13~26】 現在上映中の作品 現在上映中の作品 自由の暴力 デジタルリマスター版 【12/20~29】*ライ... 現在上映中の作品 関連記事一覧 過去の上映作品 終末の探偵 過去の上映作品 82年生まれ、キム・ジヨン *第6回「うえだ子どもシネマクラ... 過去の上映作品 リンドグレーン 過去の上映作品 ブータン 山の教室 *「週末こども映画館」推薦作品/第12回... 過去の上映作品 マイヤ・イソラ 旅から生まれるデザイン 過去の上映作品 浦安魚市場のこと 過去の上映作品 異端の鳥 *第 1回オープンダイアローグ選定作品 過去の上映作品 わたしたちの国立西洋美術館 奇跡のコレクションの舞台裏