ウルリケ・オッティンガー「ベルリン三部作」

過去の上映作品
[上映日程]12/9~21(休映:12/11、16~18)
*先着順来場者特典(ポストカード)あり

「ニュー・ジャーマン・シネマ」の時代から精力的に作品を発表しながら、日本では紹介される機会が少なかったドイツの映画作家ウルリケ・オッティンガー。その作品は、フェミニズム映画やクィア映画の文脈で論じられるなど、従来の様々な規範を揺るがす先進性が再評価されている。生々しい知性と豊かで鋭い感性を備える3つの作品が、製作から40年余りの時を超えて、ついに映画館のスクリーンに現れる。

[上映作品]
『アル中女の肖像』(1979)
『フリーク・オルランド』(1981)
『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』(1984)

配給:プンクテ

[公式サイト]
punkte00.com/ottinger-berlin

[上映時間]

[来場者特典あり]
本特集上映をご鑑賞のお客様にポストカードのプレゼントいたします。
*先着順/*なくなり次第終了となります。

[3作品全作鑑賞キャンペーンあり]
期間中、本特集上映の3作品すべてをご鑑賞の方に特製ポストカード&ステッカーセットをプレゼント致します。
*先着順/*なくなり次第終了となります。好評につき特典の配布は終了しました。

作品紹介

『アル中女の肖像』 国内劇場初公開
[1979年/西ドイツ/カラー/108分]
監督・脚本・撮影・美術・ナレーション:ウルリケ・オッティンガー
音楽:ペーア・ラーベン
衣装:タベア・ブルーメンシャイン
歌:ニナ・ハーゲン
出演:タベア・ブルーメンシャイン、ルッツェ、マグダレーナ・モンテツマ、ニナ・ハーゲン、クルト・ラープ、フォルカー・シュペングラー、エディ・コンスタンティーヌ、ヴォルフ・フォステル、マーティン・キッペンバーガー
原題:Bildnis einer Trinkerin/英題:Ticket of No Return
Bildnis einer Trinkerin, Photo: Ulrike Ottinger © Ulrike Ottinger

飲むために生き、飲みながら生きる、酒飲みの人生。西ベルリンのアート、ファッションシーンのアイコン的存在であったタベア・ブルーメンシャインの爆発する魅力。R.W.ファスビンダーが「最も美しいドイツ映画」の一本として選出し、リチャード・リンクレーターが最愛とする作品。

『フリーク・オルランド』
[1981年/西ドイツ/カラー/127分]
監督・脚本・撮影・美術:ウルリケ・オッティンガー
音楽:ヴェルヘルム・D.ジーベル
衣装:ヨルゲ・ヤラ
出演:マグダレーナ・モンテツマ、デルフィーヌ・セイリグ、ジャッキー・レイナル、アルベルト・ハインス、クラウディオ・パントーヤ、エディ・コンスタンティーヌ、フランカ・マニャーニ
原題・英題:Freak Orlando
Freak Orlando, Photo: Ulrike Ottinger © Ulrike Ottinger

ヴァージニア・ウルフの小説『オーランドー』を奇抜に翻案し、神話の時代から現代までが5つのエピソードで描かれる「小さな世界劇場」。ユニークな映像感覚の中に、ドイツロマン主義の伝統とブレヒトやアルトーなどの近現代演劇の文脈が息づく。

『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』国内劇場初公開
[1984年/西ドイツ/カラー/151分]
監督・脚本・撮影・美術:ウルリケ・オッティンガー
音楽:ペーア・ラーベン、パトリシア・ユンガー
出演:ヴェルーシュカ・フォン・レーンドルフ、デルフィーヌ・セイリグ、タベア・ブルーメンシャイン、トーヨー・タナカ、イルム・ヘルマン、マグダレーナ・モンテツマ、バーバラ・ヴァレンティン
原題:Dorian Gray im Spiegel der Boulevardpresse/英題:Dorian Gray in the Mirror of the Yellow Press
Dorian Gray im Spiegel der Boulevardpresse, Photo: Ulrike Ottinger © Ulrike Ottinger

伝説的なスーパーモデル、ヴェルーシュカ主演。デルフィーヌ・セリッグ、タベア・ブルーメンシャインらが特異な存在感を持って脇を固める。国際的な巨大メディアグループのボスであるマブゼ博士の陰謀に巻き込まれたドリアン・グレイの物語を、独自の世界観で描く。

ウルリケ・オッティンガー Ulrike Ottinger

1942年6月6日生まれ。1962年から1969年にかけて、パリでアーティストとして活動。その頃、クロード・レヴィ=ストロース、ルイ・アルチュセール、ピエール・ブルデューらの講義を受講。西ドイツに帰国し、最初の映画『Laokoon und Söhne(ラオコーンと息子たち)』(1972-73)を監督。1977年の『Madame X – Eine absolute Herrscherin』は大きな反響を得た。そして、「ベルリン三部作」と呼ばれる『アル中女の肖像』(1979)、『フリーク・オルランド』(1981)、『タブロイド紙が映したドリアン・グレイ』(1984)を発表。その後、『Johanna d’Arc of Mongolia』(1989)や『Taiga』(1991-92)などアジアを舞台に作品を監督。日本でも多和田葉子が制作に参加、出演した『Unter Schnee(雪に埋もれて)』(2011)を監督。2020年にベルリン国際映画祭でベルリナーレカメラ賞(功労賞)を受賞した。

ピックアップ記事

関連記事一覧

Facebook