ピンク・クラウド 過去の上映作品 [上映日程]2/11~24(休映:2/13、20) “ その雲に触れたら、10秒で死ぬ ”幻想か、もう一つの現実か。人間の心が暴かれる、〈ピンク色〉のディストピア。 [INTRODUCTION] 2021年のサンダンス映画祭でイウリ・ジェルバーゼ監督のデビュー長編は予期せぬかたちで脚光を浴びた。2017年に脚本が書かれ、2019年に撮影された本作は、当初SFとして構想されていたにもかかわらず、 世界的なパンデミックで一変した現実と重なった。 外には一歩も出られず、部屋の中でしか生きられない“ピンク色”のディストピア。そこでジェルバーゼ監督が目指したのは、ルイス・ブニュエル『皆殺しの天使』やサルトル『出口なし』のように、制限された状況下における生存競争ではなく人間の感情を描くことだった。慣れ親しんだ日常を剥奪され、望まぬ非日常が日常になりかわろうとするとき、人間は何を求めて何を選択するのか。雲はかたちを変えながら、まるで鏡のように見つめる者の心を照らしかえす。 [STORY] 一夜の関係を共にしていたジョヴァナとヤーゴをけたたましい警報が襲う。突如として世界中に発生した正体不明のピンクの雲──それは10秒間で人を死に至らしめる毒性の雲だった。緊急事態下、外出制限で街は無人となり、家から一歩も出られなくなった人々の生活は一変する。友人の家から帰れなくなった妹、看護師と閉じ込められた年老いた父、自宅に一人きりの親友……オンラインで連絡をとりあううち、いつ終わるともしれない監禁生活のなかで、彼らの状況が少しずつ悪い方へ傾き始めていることを知るジョヴァナ。そして、見知らぬ他人であったジョヴァナとヤーゴも現実的な役割を果たすことを迫られる。父親になることを望むヤーゴに反対していたジョヴァナだったが、やがて男の子・リノを出産する。ロックダウン以前の生活を知らないリノは、家の中だけの狭い世界で何不自由なく暮らしており、父となったヤーゴも前向きに新しい生活に適応している。しかし、ピンクの雲が日常の景色となるにつれ、ジョヴァナの中で生じた歪みは次第に大きくなっていくのだった……。 『ピンク・クラウド』 [2020年/ブラジル/ポルトガル語/シネスコ/5.1ch/103分]PG12 監督・脚本:イウリ・ジェルバーゼ 出演:ヘナタ・ジ・レリス、エドゥアルド・メンドンサ、カヤ・ホドリゲス、ジルレイ・ブラジウ・パエス、ヘレナ・ベケル 英題:THE PINK CLOUD/原題:A NUVEM ROSA 字幕翻訳:橋本裕充 配給・宣伝:サンリスフィルム ©️2020 Prana Filmes [上映時間] [公式サイト] senlisfilms.jp/pinkcloud Tweet Share Hatena Pocket RSS feedly Pin it 過去の上映作品 映画を観たあとみんなで語りませんか?『アンデス、ふたりぼっち』オープンダイ... 『幾多の北』と三つの短編 ピックアップ記事 現在上映中の作品 西湖畔(せいこはん)に生きる【12/13~26】 現在上映中の作品 現在上映中の作品 オートレーサー森且行 約束のオーバル 劇場版【12/20~3... 現在上映中の作品 現在上映中の作品 SONG OF EARTH/ソング・オブ・アース【12/13... 現在上映中の作品 関連記事一覧 過去の上映作品 リング・ワンダリング 過去の上映作品 沖縄狂想曲 過去の上映作品 エリック・ロメール監督特集上映 六つの教訓話 デジタル・リマ... 過去の上映作品 SAYONARA AMERICA 過去の上映作品 すばらしき映画音楽たち 過去の上映作品 日本列島生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た! *「週末こ... 過去の上映作品 チョコレートな人々 過去の上映作品 マンディンゴ