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ジェーン B.とアニエス V. 〜 二人の時間、二人の映画。(『アニエス V.によるジェーン B.』『カンフーマスター!』)

過去の上映作品
[上映日程]9/20~26(休映:9/24)

“ ジェーンb、あなたにもう一度会いたい。”

ヌーヴェルヴァーグの母が伝説の女性に捧げた、鮮烈のイマジナリーポートレイト。
ジェーン・バーキン一周忌を追悼して、アニエス・ヴァルダとの二作品を特別上映。

[INTRODUCTION]
長い闘病生活を経て復調を伝えられ、パリ・オランピア劇場での公演に向けて準備を進めてているとその動向が報道されていた矢先の2023年7月16日に急逝したジェーン・バーキン。マクロン大統領が弔意を示し、カトリーヌ・ドヌーブ、シャーロット・ランプリングら多くの映画人・音楽家がその死を悼んだ。葬儀は全仏に生中継され、国民の悲しみは計り知れず、また親日家だった彼女の訃報は、日本のファンの心の中にも、悲しみの記憶として深く刻まれた。あれから一年。ジェーン・バーキンの魅力を再認識するために、弾けるような彼女の美しさと生命力を封じ込めたような二作品を、新たにデジタルリストア版・日本語字幕新訳版で公開する。

ヌーヴェルバーグ左岸派の母として、『幸福』『歌う女、歌わない女』『冬の旅』などの映画史に残る作品を残し、2019年に90歳で亡くなったアニエス・ヴァルダ。彼女がプライベートでも親交のあったジェーン・バーキンという女性を、自由な創造的アプローチで映像化したのが、今回上映する『アニエス V.によるジェーン B.』と『カンフーマスター!』。この二作品はバーキンのパリの私邸とロンドンの実家で撮影されており、出演しているのも彼女の家族や友人たち。『カンフーマスター!』ではヴァルダと夫ジャック・ドゥミ監督の実子であるマチュー・ドゥミが、バーキンの相手役を演じるなど、非常にインティメイトな関係性の中で撮影され、ドキュメントとファンタジーが融合されたような、ヴァルダらしい世界観が描かれている。

『アニエス V.によるジェーン B.』デジタルレストア版
[1988年/フランス/フランス語/1.85:1/5.1ch/99分]
監督・脚本:アニエス・ヴァルダ
出演:ジェーン・バーキン、ジャン=ピエール・レオー、ラウラ・ベティ、フィリップ・レオタール、アラン・スーション、セルジュ・ゲンズブール、シャルロット・ゲンズブール、マチュー・ドゥミー、フレッド・ショペル
原題:Jane b. par agnes v.

「ジェーン、いつもカメラのレンズを直視することを躊躇うのはなぜ?」
ジェーンが40歳の誕生日に、自身の30歳の誕生日を回想する間、アニエス・ヴァルダの伝説の女性への尽きることのないイメージがヴィヴィッドに展開する。その空想は、犯罪映画の妖婦、サイレントシネマの凸凹コンビ、モンローのような男たちのファンタジーの対象、よくあるメロドラマの恋人たち、西部劇のカラミティ・ジェーン、ターザンとジェーン、そしてジャンヌ・ダルクへと、ジェーンのイメージを自由自在に拡張させていく。一方で綴られるジェーンの日常のスケッチ。そこにはセルジュ・ゲンズブールや娘たちとの時間も織り込まれる。そのどれもが、シャイで大胆で逞しくて危うくて儚くて美しい、ジェーン・バーキンの魅力が余す事なく詰まっている。

『カンフーマスター!』デジタルレストア版
[1988年/フランス/フランス語/1.85:1/5.1ch/88分]
監督・脚本:アニエス・ヴァルダ
出演:ジェーン・バーキン、マチュー・ドゥミ、シャルロット・ゲンズブール、ルー・ドワイヨン、デヴィッド・バーキン、ジュディ・キャンプベル、アンドリュー・バーキン
原題:Kung-fu Master

ジェーン・バーキンの発案にア二エス・ヴァルダが応じる形で映画化が実現した作品。この作品の制作の延長線上で、『アニエスV.によるジェーンB.』が撮影されている。娘ルシー(シャルロット・ゲンズブール)が自宅の庭で開いたパーティーで、泥酔した同級生の少年ジュリアン(マチュー・ドゥミ)を介抱したマリー・ジェーン(ジェーン・バーキン)は、あろうことか15歳の少年に不思議な感情を抱く。ジュリアンもまた、40歳のマリー・ジェーンに恋愛感情を抱くようになる。微妙な力関係の中、人目を盗んで密会を重ねる二人。そんなある日、二人がキスを交わしているところを、ルシーに目撃されてしまう。パリとロンドンのジェーンの自宅と実家で撮影。シャルロットの他、ルー・ドワイヨン、アンドリュー・バーキン、ジェーンの実の両親などファミリーが総出演している。タイトルはジュリアンが夢中になっているゲームの名前が由来。

[上映時間]

[公式サイト]
reallylikefilms.com/janeetagne

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