東京予報―映画監督外⼭⽂治短編作品集―【6/27~】

今後の上映作品
[上映日程]2025年6月27日(金) 〜 *休映:6/30、ほか

短編映画の金字塔を打ち立てた作品集8年ぶりの第二弾
2025年の東京の「かたすみのひかり」を描く3つの物語

映画『ソワレ』『茶飲友達』の⼤ヒットで知られ、海外でも注⽬される外⼭⽂治監督が、製作・監督・脚本を務める短編映画作品集を8年ぶりに発表。
2025年の東京の「かたすみのひかり」をコンセプトに描いた、3作品『名前、呼んでほしい』『はるうらら』『forget-me-not』は、先⾏き不透明な時代において、この短編作品が天気予報のような明⽇を⾒つめるお守りになればとの願いから、「東京予報―映画監督外⼭⽂治短編作品集―」と名付けられた。
全くジャンルの異なる3作品には、⽥中麗奈をはじめ短編映画の枠を超えた豪華キャストが集結した。

[公式サイト]
tokyo-forecast.studio.site

[上映時間]
*準備中

上映作品

『名前、呼んでほしい』
[2025年/日本/26分]
出演:田中麗奈、遠藤雄弥
製作・監督・脚本:外山文治
©外山文治

“ママを辞めた日”

[INTRODUCTION]
本作は、不倫関係を解消するべく最後に1⽇だけ夫婦として過ごす男⼥を描く⼤⼈のラブストーリー。虚無感を纏っているかのように見える家庭での顔と、不倫相手の前で見せる愛らしさや儚さを絶妙なバランスで見せる沙穂役を演じるのは、近年も『福⽥村事件』をはじめスクリーンを彩り続ける⽥中麗奈。沙穂と逢瀬を重ねる涼太役には、昨年話題作となった『⾠⺒』の主演で第38回⾼崎映画祭にて最優秀主演俳優賞を受賞した遠藤雄弥を起用。今作ではアクションや激しさとは対極の静かで色気を放つ存在感を見せている。ラストシーンには、年代や性別を超えてさまざまなリアクションや考察が生まれるに違いない。

[STORY]
妻であり一児の母でもある沙穂は、同じく妻子持ちの涼太と恋人関係にある。彼女たちが人目を憚るように落ちあうのは、決まってビジネスホテルの一室。涼太に惹かれる沙穂は、しかしこの関係をいつまでも続けてはいけないという冷静さも持ち合わせていた。ある日、沙穂は涼太に「1日だけ夫婦になろう」と伝える。そして、それをもって関係を終えることを告げた。約束の日、ふたりは「ユウスケくんのパパ」「ヒナタちゃんのママ」であることを忘れて見知らぬ街で夫婦として過ごした。

『はるうらら』
[2024年/日本/シネマスコープ/ステレオ/20分]
出演:星乃あんな、河村ここあ、吉沢悠
製作・監督・脚本:外山文治
©外山文治

“ウララがハルで、ハルがウララね。”

[INTRODUCTION]
本作は、⼥⼦中学⽣の春と麗が、離婚した春の⽗親をSNSで偶然⾒つけて会いに⾏く物語。2025年業界⼤注⽬の若⼿⼥優がW主演を務めることでも公開前から注目を集めている。
春を演じるのは、⼈気雑誌「nicola」の専属モデルで、映画『ゴールド・ボーイ』、ドラマ「柚⽊さんちの四兄弟。」などに出演している星乃あんな。父への思慕と思春期ならではの複雑な感情を巧みに演じ、観客の心を掴んで離さない。春とそっくりな女の子、麗を演じるのは雑誌「Seventeen」専属モデルとして人気を誇り、ドラマやテレビでも活躍の場を広げる河村ここあ。映画初出演となる本作では、等身大の瑞々しさの中に繊細な表情を見せている。また、春の父親役には実⼒派の吉沢悠が名を連ねた。美しい桜をバックにしたタイトルの通り、爽やかで華やかな春の物語がスクリーンを彩る。

[STORY]
中学のクラスメイトの春と麗は趣味も顔もそっくりの似たもの同⼠だ。ある⽇の放課後、体育館でTikTokの撮影をしていた彼⼥たちは、SNSで春の⽗親の姿を⾒つける。⼦供の頃に離婚して家を出て⾏った⽗は、東京の外れにスコーンの美味しい⼩さなカフェを営んでいた。春は麗と⼀緒に⽗に会いに⾏くことを決める。それも麗が春になりかわって会いに⾏くのである。春の想いと⽗の記憶とが交錯する10年ぶりの再会は、果たして。

『forget-me-not』
[2025年/日本/15分]
出演:内海誠子、イトウハルヒ、宇野愛海
製作・脚本・監督:外山文治
◎外山文治

“明日、痛客の葬儀に行く。”

[INTRODUCTION]
本作はガールズバーの⼥の⼦たちがネットカフェで亡くなった痛客の葬儀に出席するPOPでシニカルな現代劇。都会のかたすみでひっそりとこの世から姿を消した男を見送ることになった3人。男ともっとも距離が近かったミカ役を演じるのは、ドラマ「素晴らしき哉、先⽣!」や「バーガーキング」のCMで注⽬を集める内海誠⼦。映画『スノードロップ』や舞台・PVなど幅広く活躍するイトウハルヒは、飄々としたキャラクターのエリ役。舞台『空腹』『つきかげ』など実⼒派⼥優として成⻑著しい宇野愛海は、3人の中のムードメーカー的存在のハルをコミカルに演じている。
現代の希薄な⼈間関係の儚さとシュールを併せもつ本作は、外山作品に新しい風を吹き込んでいる。 

[STORY]
東京の夜の街⾓でガールズバーの呼び込みをするミカ、エリ、ハルの3⼈。ミカは常連客の君島がインターネットカフェで遺体で⾒つかったことを告げる。彼のズボンのポケットには「死んだら呼んでほしい⼈」のメモが残されてあり、そこに3⼈の名前が記載されてあったと⾔うのだ。翌⽇、無縁仏となった君島のために⽕葬場へと向かう。そして彼⼥たちは都会の孤独な現実を突きつけられるのだった。

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