エフィ・ブリースト【12/20~】*ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選2024/特集上映

今後の上映作品
[上映日程]12/20~(休映:未定)

“ 籠の鳥は ”

抑圧の中で生きる女性を描いた文芸作、日本初公開。

[INTRODUCTION]
自由を愛する貴族の娘エフィ。
17才で結婚した彼女は、因襲や束縛にもがきながらも自分らしく生きようとするが・・・・・・。
19世紀ドイツを代表するリアリズム小説の映画化、日本初公開。

20歳も年上のインシュテッテン男爵に見初められて結婚した、自由奔放な貴族の娘エフィ。堅物で出世欲の強いインシュテッテンはエフィを躾けようとする上、彼女を残し留守にしてばかり。田舎町の生活に馴染むことができないエフィは、常識にとらわれない夫の友人クランパス少佐と浮気をしてしまう。数年後、妻と友人の裏切りを知ったインシュテッテンは、クランパスに決闘を申し込むのだが……。19世紀後半の家父長制度のなかで、社会や美徳について問い、悩み、そして自らの道にも違和感を抱き続けながら生きたひとりの女性の姿を、デジタルリマスターされた繊細で美しいモノクロ映像で描く。ファスビンダーにとっては後年の『ベルリン・アレクサンダー広場』(80)にならぶ重要な文学映画。ヒロインを演じるのは長年にわたるファスビンダーのミューズ、ハンナ・シグラ。

『エフィ・ブリースト』
[1974年/西ドイツ/モノクロ/140分]
原作:テオドール・フォンターネ
脚本:ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー
撮影:ユルゲン・ユルゲス、ディートリッヒ・ローマン
出演:ハンナ・シグラ、ウォルフガング・シェンク、ウリ・ロンメル、カールハインツ・ベーム
原作:Fontane Effi Briest
配給:コピアポア・フィルム
©Rainer Werner Fassbinder Foundation

[上映時間]
*準備中

[公式サイト]
fassbinder-ff.jp

ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー傑作選2024
37年の短い生涯で40本以上もの作品を手がけたライナー・ヴェルナー・ファスビンダー。過激に挑発的に人間や世界のあり様を描き、現在もフランソワ・オゾンはじめ多くの映画作家に影響を与える希代の天才監督。そんなファスビンダーの傑作3本が劇場公開。19世紀ドイツの作家テオドール・フォンターネの小説の映像化で日本初公開となる『エフィ・ブリースト』、ファスビンダー美学の極致とも言える重要作『自由の暴力』(『自由の代償』より改題)、そして実在の女性歌手の半生に迫る大作『リリー・マルレーン 4Kデジタルリマスター版』。社会が生み出したシステムに抗いながらも押しつぶされていく個人の姿。恋人や家族間でさえ生じる抑圧や力関係。それでもなお、求めてやまない絶対的な愛やその先の死──。いずれも40年以上前につくられ、描かれる舞台や背景は異なるものの、浮き彫りとなるテーマは古びることはなく、ファスビンダーの映画は今も<現実>だ。その強烈かつ複雑な魅力に満ちた、珠玉の3作品をぜひ劇場で。

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