フィシスの波文【11/22~28】

今後の上映作品
[上映日程]11/22~28(休映:11/25)

“ 遠く、深く、文様に導かれた旅。”

京都に400年受け継がれる唐紙文様を起点に、
太古から文様にかたどられたフィシス(あるがままの自然)を辿る。
時空を超えて、そのあわいに見えてくるものは———

[INTRODUCTION]
京都の唐紙工房「唐長」は、和紙に文様を手摺りする唐紙を400年間継承してきた。その手仕事の現場から、本作は始まる。
植物文、雲や星を表す天象文、渦巻きや波文などが刻まれた江戸時代の板木に、泥絵具や雲母を載せ、和紙に文様を写していく。その反復によって生み出される唐紙の、息をのむような美しさ。あるがままの自然のかたち、動き、リズム、色合い。文様と、自然の「かたち」や「気配」をカメラは丁寧に追っていく。

葵祭や祇園祭、寺社や茶事の空間に息づく文様。1万年余り前のイタリアの線刻画や古代ローマの聖堂を飾るモザイク。北海道のアイヌの暮らしに受け継がれている文様。まるで文様に導かれるように、時空を超えて旅は繋がっていく。

エルメスのアーティスティック・ディレクター、デザイナーの皆川明(ミナ ペルホネン)、美術家の戸村浩は、自然からのインスピレーションと、自らの創作について真摯に語る。密やかに行われるアイヌの儀式や山の神への祈りは、人と自然と文様との関係性を、より鮮明に浮きあがらせる。
小さな京都の工房から多層的に拡がる文様を巡る旅の記録が、私たちが忘れてしまった大切な感覚、全人類の古層とのつながりを思い出させてくれる。

『フィシスの波文』
[2023年/日本/1.90:1/ステレオ/カラー・モノクロ/85分]
監督・撮影・編集:茂木綾子
出演:千田堅吉(唐長十一代目 唐紙屋長右衛門)、千田郁子(唐長)、鶴岡真弓(芸術人類学者)、ピエール=アレクシィ・デュマ(エルメス アーティスティック・ディレクター)、戸村浩(美術家)、皆川明(ミナ ペルホネン デザイナー)、門別徳司(アイヌ猟師)、貝澤貢男(アイヌ伝統工芸師)ほか
企画・製作・配給:SASSO CO., LTD.
©︎2023 SASSO CO., LTD.

[上映時間]
*準備中

[公式サイト]
physis-movie.com

ピックアップ記事

関連記事一覧

Facebook