特集上映「ベット・ゴードン エンプティ ニューヨーク」【2/28~】

今後の上映作品
[上映日程]2/28~(休映:未定)

米国インディペンデント映画の先駆者の一人、ベット・ゴードン。1970年代末から80年代にニューヨークのアンダーグラウンドで起こった音楽やアートのムーブメント「ノー・ウェイヴ」周辺で活動した映画作家であり、「セクシュアリティ」「欲望」「権力」をテーマにした大胆な探求と創作を行っている。長編第一作『ヴァラエティ』に併せて、中編『エンプティ・スーツケース』と短編『エニバディズ・ウーマン』を一挙劇場公開!

配給・宣伝:プンクテ

[公式サイト]
punkte00.com/gordon-newyork

[上映時間]
*準備中

上映作品

『ヴァラエティ』Variety
[1983年/アメリカ/ヨーロピアン・ビスタ/カラー/100分]
監督・原案:ベット・ゴードン 脚本:キャシー・アッカー 製作:ルネ・シャフランスキー 撮影:トム・ディチロ、ジョン・フォスター 編集:イラ・フォン・ハスペルク 音楽:ジョン・ルーリー 出演:サンディ・マクロード、ウィル・パットン、リチャード・デヴィッドソン、ルイス・ガスマン、ナン・ゴールディン、クッキー・ミューラー

タイムズ・スクエア近くのポルノ映画館「Variety」。チケットを売るクリスティーン(サンディ・マクロード)は、ある日一人の男性客と言葉を交わす。以来、彼女はその男を追いかけるようになる……。アルフレッド・ヒッチコック『めまい』(1958)に想を得た物語。脚本は実験的な小説家のキャシー・アッカー(『血みどろ贓物ハイスクール』)が担当。撮影をジム・ジャームッシュ監督『ストレンジャー・ザン・パラダイス』(1984)などで知られるトム・ディチロ。写真家のナン・ゴールディン、ルイス・ガスマン(『ブギーナイツ』1997)、ジョン・ウォーターズ作品常連のクッキー・ミューラーらが出演。そして、音楽を当時「ラウンジ・リザーズ」で活動していたジョン・ルーリーが担当している。ニューヨークのアンダーグラウンドなアートシーンから生まれた、ゴードンの代表作。

*国内劇場初公開
*ベット・ゴードン監修によるオリジナルネガをもとにした2K修復版

©1983 Variety Motion Pictures. All Rights Reserved. ©Kino Lorber, Inc. All Rights Reserved.
photo by Nan Goldin

『エンプティ・スーツケース』Empty Suitcases
[1980年/アメリカ/スタンダード/カラー/52分]
監督:ベット・ゴードン 撮影補:デヴィッド・ワーナー 録音補:ヘレン・カプラン 脚本補:カリン・ケイ 出演:ローズマリー・ホックシールド、ロン・ヴォーター、ヴィヴィアン・ディック、ナン・ゴールディン、ヤニカ・ヨーダー、ジェイミー・マクブレイディ、ベット・ゴードン/声:リン・ティルマン、カリン・ケイ、アネット・ブレインデル、ドロシー・ザイドマン、マーク・ブーン・ジュニア

職場のあるシカゴと恋人がいるニューヨーク。2つの都市を行き来する女性が抱える疎外感と孤立感が考察される実験的で闘争的な作品。国際映画祭などで上映され高い評価を得た。

*国内劇場初公開
*『エニバディズ・ウーマン』との併映

『エニバディズ・ウーマン』Anybody’s Woman
[1981年/アメリカ/スタンダード/カラー/24分]
監督:ベット・ゴードン 出演:ナンシー・レイリー、スポルディング・グレイ、マーク・ブーン・ジュニア、トム・ライト/ナレーション:カリン・ケイ

長編『ヴァラエティ』に先駆けて、ニューヨークのポルノ映画館「Variety」を舞台に作られた短編作品。タイトルは、サイレント期から活躍した女性映画監督ドロシー・アーズナーによる1930年製作の同名のハリウッド映画作品に由来する。

*国内劇場初公開
*『エンプティ・スーツケース』との併映


Photographer : Robin Holland

ベット・ゴードン BETTE GORDON

1950年6月22日生まれ。ウィスコンシン大学マディソン校にて学士号、修士号、芸術修士号を取得。1970年代に実験映画の制作を開始。初期の作品はマイケル・スノウなどの映画作家による「構造映画」に触発されたもので、ジェームズ・ベニングと共同制作がなされた。1970年代末からニューヨークで活動。前衛映画の拠点であった「Collective for Living Cinema」で働きつつ、アンダーグラウンドで起こった音楽やアートのムーブメント「ノー・ウェイヴ」周辺で活動。セクシュアリティ、欲望、権力をテーマに大胆な探求と創作を行う。長編第一作『ヴァラエティ』(1983) は、カンヌ国際映画祭「監督週間」で上映された。いくつかの監督作品は、ホイットニー美術館、ポンピドゥー・センター、ベルギー王立映画アーカイブ、英国映画協会、MoMA、アンソロジー・フィルム・アーカイブスの常設コレクションに収蔵されており、米国のインディペンデント映画の先駆者として再評価が進んでいる。現在、コロンビア大学芸術学部映画学科で教鞭を取っている。

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