火の華【順次公開】

今後の上映作品

［INTRODUCTION］
2016年、実際に報道された自衛隊日報問題を題材にした本作は、元⾃衛官の壮絶な経験とその後の宿命を克明に描いた完全オリジナルストーリー。⽇本伝統の＜花⽕＞をモチーフに、＜戦う＞ということや＜平和＞の在り⽅、そして⼈間の本質までを問いかける。監督は、⻑編デビュー作『JOINT』（21）で新藤兼⼈賞銀賞に輝いた⼩島央⼤。企画・脚本・編集・⾳楽までを⼿がけ、現代を直視する視点と、映画ならではの醍醐味が並⾛する渾⾝のフィルムを創り上げた。主⼈公の島⽥には、『JOINT』に続いて監督と再タッグを組んだ⼭本⼀賢。共同企画・脚本にも名を連ねる⼭本は、⾃衛官の闇に沈む葛藤と光に照らされた再起を等⾝⼤で演じ、圧倒的な存在感を放つ。新潟県での撮影にこだわった本作。登場する打ち上げ花⽕は、⻑岡花⽕ほか世界クラスで活躍する花⽕師の監修の元、全て実写で撮影。また、元⾃衛官やジャーナリストに数々の取材を敢⾏し、徹底したリサーチの基、細部までリアリティを追求した撮影と演出は、映画の中の世界を重厚に彩っている。

［STORY］
2016年、PKO（国連平和維持活動）のため南スーダンに派遣された⾃衛官の島⽥東介。ある⽇、部隊が現地傭兵との銃撃戦に巻き込まれる。同期で親友の古川裕司は凶弾に倒れ、島⽥はやむなく少年兵を射殺。しかし、この前代未聞の“戦闘”は、政府によって隠蔽されてしまう。それから2 年後、新潟。悪夢に悩まされる島⽥は、闇の武器ビジネスに加わりながら、花⽕⼯場の仕事に就く。親⽅の藤井与⼀や仲間の職⼈たち、与⼀の娘・昭⼦に⽀えられ、⼼に負った傷を少しずつ癒していく島⽥。花⽕師の道に⼀筋の光を⾒出した⽮先、島⽥に過去の闇が迫る…。