やまぶき

過去の上映作品
[上映日程]4/8~21(休映:4/10、17)

“ 太陽をみんなで一緒に見るひまわりじゃなくていい。”

陽の当たらない場所に咲く「山吹」
山間で農業と映画製作を続ける山﨑樹一郎監督の長編第3作は
資本主義と家父長制社会に潜む悲劇と、その果てにある希望
地方に生きる人々の慎ましい抵抗を国際的な視座で描く

[INTRODUCTION]
本作は、岡山県真庭市の山間で農業に携わりながら、地方に生きる人々に光をあてて映画製作を続ける山﨑樹一郎監督の長編第3作。長編デビュー作『ひかりのおと』(11)では、故郷・岡山に戻り酪農を継ぐ若者の苦悩と葛藤を描き、『新しき民』(15)では江戸時代の農民一揆を題材とし時代劇に挑戦した。『やまぶき』は、再び地元でロケをし初めて16ミリフィルムで撮影に挑んだ野心作だ。
本作は、フランスのSurvivance(シュルヴィヴァンス)との国際共同製作によって完成された。『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』(16)でアヌシー国際アニメーション映画祭で2冠を得たセバスチャン・ローデンバックがアニメーションパートを、オリヴィエ・ドゥパリが音楽を担当。また、フランソワ・トリュフォーやモーリス・ピアラ、フィリップ・ガレルなど巨匠監督の作品を手がけた、フランス映画の伝説的な編集マンであるヤン・ドゥデが編集協力をしている。

[STORY]
かつて韓国の乗馬競技のホープだったチャンスは、父親の会社の倒産で多額の負債を背負った。岡山県真庭市に流れ着き、今はヴェトナム人労働者たちとともに採石場で働き、日本人の恋人とその娘と慎ましく暮らしている。真面目で誠実な勤務態度が認められ、正社員への道が開けたと思われた矢先、不幸な事故に見舞われてしまう。一方で、刑事の父と二人暮らしの女子高生・山吹は、交差点でひとりサイレントスタンディングを始める。この小さな田舎町でも、声が小さくても、いつか誰かの人生と繋がるかもしれない。その思いは山吹の亡き母から受け継がれたものだった。二人とその周囲の人々の運命は、本人たちの知らぬ間に静かに交錯し始める。

『やまぶき』
[2022年/日本・フランス/1:1.5/5.1ch/97分]
監督・脚本:山﨑樹一郎
出演:カン・ユンス、祷キララ、川瀬陽太、和田光沙、三浦誠己、青木崇高、黒住尚生、桜まゆみ、松浦祐也
配給:boid/VOICE OF GHOST
© 2022 FILM UNION MANIWA SURVIVANCE

[上映時間]

[公式サイト]
yamabuki-film.com

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